第２９回 とうとう出た！

　ほとんど毎週水曜日の夜は夜更かしをしております。木曜日は休診日のため、少しでも自分の時間を作るためです。休診日も銀行に行ったり、必要なものを買いに行ったり、何かと診療以外の仕事があるもので、自分の時間は水曜日の夜中～木曜日の早朝となってます。

　数週間前の水曜日も診療が終わって、家で会計の仕事をして、また診療所に戻り、１時近くまでパソコン入力してました。一段落したので、気分転換に車で運転の練習も兼ねて支○湖の方まで行きました。途中、霊園があったり、道路脇にお花が供えられていたりと、ちょっと薄気味悪い箇所があります。

　数ヶ月ぶりに行く場所なのでどこまで走ったか覚えてませんが、途中で街灯は無くなり、車の通行もほとんど無く、車のライトだけで走行してました。

　すると突然濃い霧が立ち込めてきて、かなり視界が悪くなってきました。スピードをかなり落として、やっぱり帰ろうかなと思った時でした。ちょうど２時過ぎのことです。車の中でかけていたＭＤの曲に雑音が入り始めました。ラジオの周波数をいじっているときのような音です。ラジオ聞いてないのに・・・。

　そして今度は車のエンジン近くからキーキーと異音が出始めてきました。ちょっと怖くなってひき返そうと思ったらペット霊園？の看板が見えたので、「ここで停車してＵターンしたらやばいな」と判断し、１，２分ほどそのままゆっくり走行しました。そうすると今度は、今まで幽霊も見たことがなく霊感もほとんど無いであろうと思われる自分の身体が急にゾクッとし、身体が硬直し重くなり、立毛筋が逆立ちました（身の毛もよだつ、というやつです）。「もうこれ以上行ったらアカン」と思い、なるべく安全そうな所でＵターンして引き返してきました。

　スピードを出しすぎないように注意し、あまり横や後ろを見ると怖いので、まっすぐ見て帰りました。怖いので歌を歌いながら・・・。霧が晴れてくると、ＭＤの雑音も車の異音も消えていきました。姿は見なかったものの、初めての経験でした。稲川淳二さんの気持ちがわかりました。あの人のキャラクター上、話を聞いてても全然怖くないのですが、あんなのしょっちゅう感じてたらツライッす。お持ち帰りしてませんように・・・

　気をつけよう　丑三つ時と　暗い道